瑞光/ユニチカSLを譲受/子会社のCOTEXで
2025年06月30日 (月曜日)
衛生用品製造機が主力の機械メーカー、瑞光は25日、100%子会社でコットン製品製造のCOTEX(岡山県倉敷市)がユニチカのスパンレース不織布(SL)事業を譲受することで基本合意したと発表した。8月上旬に契約を締結し、12月末には譲受を完了する予定だ(一部既報)。
譲受するユニチカのSL事業は綿100%製「コットエース」を主力とし、2025年3月期売上高は約40億円。垂井事業所(岐阜県垂井町)に生産設備を置き、年産能力は推定7千㌧。
瑞光は紙おむつや生理用品など衛生用品の製造機を主力としており、25年2月期連結売上高は199億円。今期からスタートした「第4次中期経営計画」では「新規事業の加速による事業ポートフォリオの拡充」を掲げ、衛生用品製造機事業で培った技術や既存の事業領域とのシナジー創出が見込まれる分野に力を入れる。24年1月にはCOTEXを設立し、テイメン(岡山県倉敷市)からコットン製品の製造部門を事業譲渡されていた。
今回、ユニチカのSL事業を譲受することで既存顧客への販売継続に加え、瑞光グループの主要顧客である国内外の衛生用品メーカーに、綿100%SLを拡販し、売り上げ・収益の拡大を目指す。さらに衛生用品の素材として、加工性の高い綿100%SLの研究開発を進めるなど付加価値向上にも取り組むとしている。
発表を受けて、ユニチカのSL取引先からは「譲渡先が発表され安心した。正式に契約が締結され、譲渡されることを願う」「瑞光の機械販売先も含めたグローバルな販売網により、日本製綿100%SLが一層普及することを期待する」といった声が上がった。