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「洋服の青山」婦人服/ブルゾン&スカートや暖かいスーツなど提案

2025年07月09日 (水曜日)

 青山商事は「洋服の青山」の25秋冬向け婦人服で、薄手のブルゾンとスカートのセットアップを初めて打ち出す。冬用商品も手厚くする。コーデュロイの紺ブレ(ブレザー)や発熱素材を取り入れたスーツを提案する。

 秋から着られる薄手で軽いブルゾンとロングスカートのセットアップは、素材にポリエステルとレーヨンを用いた。「微光沢のある素材で上品に見えるようにした」と担当者。カジュアルに見え過ぎないよう、例えばブルゾンのファスナーを細くするなど工夫を凝らしたと言う。手元を奇麗に見せるため、9分袖にした。

 秋向けのブラウスは、従来の秋冬向けでは珍しい五分袖を用意。長い残暑に対応するためだ。色味は秋冬を意識したブラウンなどダーク系を打ち出し、季節感を演出する。

 端境期の商品にも力を入れる。ニットのカーディガンは前後2ウエー仕様。フロントボタンで着ればカーディガンに、バックボタンにすればプルオーバーのセーターとして着回せる。ボタンにもこだわった。「ぷっくりとしたボタンだと、バックボタンで着た際に座った時に背もたれに当たると痛い。だから、ぷっくりし過ぎないおしゃれなデザインのボタンを選んだ」(担当者)。自宅の洗濯機で洗えるのも魅力だ。

 近年は暖冬傾向が続いているが、それでも12月以降は寒くなる。このため、冬用ジャケットも用意。今冬は人気の紺ブレをコーデュロイで仕立てた。畝の細いコーデュロイを採用し、クラシカルな雰囲気にした。コーデュロイなのに伸縮性に優れている点がポイントで、着心地が楽だ。担当者は「女性は服選びの際にデザインだけでなく機能も重視するので、伸縮性をしっかり訴求していく」と話す。

 表地を起毛させた冬用スーツも投入する。素材はウールとポリエステルを使用。ジャケットは総裏仕様にした。表地だけでなく、裏地にもストレッチを利かせた。背裏上部には帝人フロンティアの発熱機能を持つ不織布「オプトマックス」を取り入れた。担当者は「伸びて暖かくて見た目もすっきり」と太鼓判を押す。

 寒くなると冬用スーツを求めるニーズは根強いと言う。「長い残暑や暖冬への対応で、最近は通年で使えるスーツやジャケットを拡充している。それもあり昨年は冬物がやや不足した。今冬はMDを修正して、冬用スーツの打ち出しも強める」(担当者)。