スタイレム 印・ASEANのモノ作り高度化
2025年07月18日 (金曜日)
スタイレム瀧定大阪(大阪市浪速区)は、インド・ASEAN地域でのモノ作りを高度化している。各国・地域の特性を生かしつつ、強みであるファッションの要素を加味し、「スタイレム瀧定大阪らしさ」を出した。
ベトナム発の生地も開発し、三国間を含めた多様なオペレーションで販売拡大を図る。
同社は、各国に現地法人・事務所を構えており、各拠点との連携によって「顧客から純粋に良いと思われる生地の発信を可能にした」(第一事業部テキスタイル1部第1グループ21課)。若い社員が現場に赴き、取り組み先に助言を行うなど一体となったモノ作りも高度化を下支えした。
その中で生まれたのがベトナム発の生地。同国はスポーツ向けやユニフォーム向け素材の印象も強いが、欧米ファッションブランドへの販売を意識して開発した。ハノイ近郊の数社と連携し、紡績から織布、染色まで一貫で生産。要望があれば製品納入にも応じる。
綿はインドやトルコ産のオーガニックコットンを用い、ポリエステルは再生糸を使用するなどサステイナビリティーに対応。短納期のシステムも構築している。イタリアの服地見本市「ミラノ・ウニカ(MU)」でも紹介し、高い評価を得た。海外だけでなく、日本の顧客にも提案する。
ASEAN地域では、インドネシア素材のバリエーションが最も多い。特に力を入れているのが、ポリエステルの仮撚り加工糸を使った織物。レーヨンタッチのポリエステル生地、ドライタッチとバルキーさを併せ持つ生地などをそろえる。仮撚り加工を現地で行うのも特徴の一つ。
タイでは、1970年代に創業した紡績会社と連携している。技術力は高く、細番手糸使いの高密度で上質感のある生地の生産が可能という。「タイの繊維関連会社は歴史が長く、ベテランの職人が在籍する。こちらの細かな要望にも応えてくれる」とした。
インドでは、農家支援プロジェクト「オーガニックフィールド」の有機栽培綿をはじめ、綿使いの生地が半分以上を占める。インド綿の柔らかさなどを前面に打ち出す。そのほか、特殊紡績による梳毛糸を使った生地もそろえる。この生地は、イタリアの梳毛糸メーカーの素材を研究して商品化した。
21課は今期、テキスタイル2部12課とテキスタイル2部21課を統合し、発足した。酒井聡太課長は「先輩の教えや当社の伝統を若手が引き継いでいる。人で差別化を図っていく」と強調した。





