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オフィスウエア/1枚で“様”になる主流に/独自デザインで差別化

2025年07月22日 (火曜日)

 オフィスウエアメーカーは25秋冬新商品で、1枚できちんと見えるトップスの投入を強化している。ジャケットに比べて安価で、複数のアイテムをそろえる必要がないため導入コストを抑えられる点から商機を捉える。

 プルオーバーや、裏地がなく通年着用可能なソフトジャケットといった単品でフォーマル感を出せるアイテムが増加。各社の独自性を反映したデザイン性の高い商品も登場し、注目される。

 「フローライトニット」シリーズから、首の後ろがゴム仕様で着脱しやすいプルオーバーを打ち出したのがセロリー(岡山市)。東レのストレッチ素材「ライトフィックス」を使用し、ニットながら織物のようなストライプ柄を表現した。パンツにもスカートにも合わせやすいアシンメトリーなデザインに仕上げている。

 カーシーカシマ(栃木県佐野市)の1枚でも華やかな印象を与える「ノワールトップス」は今季、待望の前開きタイプを投入した。「エフォートレス」ブランドからはジャケットとブルゾンの良さを組み合わせた「ジャケゾン」が登場。後ろギャザー仕様により、きちんと感と動きやすさを両立させている。

 ハネクトーン早川(東京都千代田区)は、単品でもインナーとしても使えるスタンドカラーのプルオーバーを投入。ポリエステル100%ながら高級感のあるストレッチ素材を採用した。同素材のスカーフタイも投入し、襟元の表情を手軽に変えられる。ウエストに裾を入れても出してもきちんと見える丈感にこだわった。

 ウエストギャザーが印象的な七分袖を神馬本店(岡山県倉敷市)が発売した。左右に深めのポケットを備え、機能性と体型カバーを両立させている。

 ソフトジャケットも注目を集める。ボンマックス(東京都中央区)は「ノーブルトラッド」「メランジドビー」から、長袖ソフトジャケット4型を展開。前開きファスナー仕様で着替えやすく、左右に深めのポケットを配し、ユニフォームとしての機能性を確保した。

 ジョア(岡山市)の「ロワールシリーズ」は、裏地なしで通年着られるソフトジャケットを開発。全面にツイード生地を使用したエレガントなデザインに仕上げた。同シリーズのワンピースは前ファスナータイプで着脱の容易さが好評を得ている。

 チクマ(大阪市中央区)のアルファピア事業部は、「ユキトリヰ」ブランドからケープジャケットを紹介。長袖に見えるが、袖部分がケープ状になっており、腕を通すと暑いがベストだと寒いという状況を解消しつつ、エレガントなスタイルを演出する。