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三菱ケミカルグループ/豪州の企業に出資/油化リサイクル拡大へ

2025年07月23日 (水曜日)

 三菱ケミカルグループは、使用済みプラスチックやバイオマスの革新的な油化技術を持つ豪・Licella Holdingsに出資したと発表した。Licella社が独自開発した「Cat―HTR」プロセスのグローバル展開と商業化を加速させる。

 Licella社のCat―HTRプロセスは、高温高圧の超臨界水の中で使用済みプラスチックやバイオマスを油化し、精製して化学品原料やSAF(持続可能な航空燃料)などが製造できる。木質残渣(ざんさ)なども油化できるのが特徴で、バイオナフサやSAF、バイオディーゼルなどを製造する。

 三菱ケミカルは、ENEOSと共同でプラスチック油化ケミカルリサイクル事業に取り組んでいる。先般、三菱ケミカル茨城事業所にケミカルリサイクル設備を新設した、同設備に採用した技術は、Licella社のCat―HTRを基に構築されている。

 今回の出資は、三菱ケミカルグループの米子会社で、コーポレートベンチャーのダイヤモンド・エッジ・ベンチャーズを通じて実施した。