青木被服/直営店の売り上げ伸長/新店舗の滑り出しも順調
2025年07月31日 (木曜日)
縫製の青木被服(岡山県井原市)は自社ブランドを中心に製品を販売する直営店での売り上げを伸ばしている。今年新たに出店した東京の浅草と岡山県倉敷市内の店舗も滑り出しは順調で、今後の新規出店も計画する。デニムの色でもある“藍色”をキーワードに、商品を衣類だけでなく、雑貨などにも広げながらファンを開拓する。
倉敷市内にある観光地、倉敷美観地区内へ初の直営店である倉敷本店を2020年にオープンして以降、22年に倉敷SOLA(ソラ)店、今年元日に浅草店(東京都台東区)、4月に倉敷アイビースクエア店と、出店を続けてきた。
浅草店は客足が天候や気温に左右されるものの、「総合的に良い」(青木俊樹専務)。1~6月で6千万円を売り上げており、「(年間で)1億2千~5千万円の売り上げを狙える店舗」とする。浅草寺近くの商店街に位置することもあり、来店客のインバウンド比率は8割ほど。着物の要素を取り入れたTシャツや、羽織、巾着バッグなど、和テイストの商品が売れ筋で、客単価は約2万8千円だ。
倉敷アイビースクエア店は、倉敷本店、倉敷SOLA店に続く、倉敷美観地区内では三つ目の店舗となる。クラボウグループの複合観光施設、倉敷アイビースクエア内に開いた。
倉敷SOLA店が同社の商品を「広く浅く見せるイントロダクション的な立ち位置」な一方、倉敷本店では1点物など、こだわりのメンズ商品をそろえる。倉敷アイビースクエア店では和テイストのアイテムに加え、デニム使いなど奇麗めなレディースアパレルを中心に販売している。
今後は倉敷アイビースクエア店の2階部分も店舗スペースとして活用する。パンクロックの要素を取り入れた自社ブランド、「ファガッセン」の商品を販売する予約制のショップとして、お盆期間にオープンを予定する。
今後は商品バリエーションの充実も図る。青木専務は「藍をコンセプトとしたプロダクトを作っていくことが今後の大きなテーマ」と語る。このほど、「藍香」(アイカ)という名前の香水を作った。同社が展開するデニム製のバラ、「デニムローズ」をイメージした、カシスやブルーベリーをアクセントに加えた香水となる。現在は同じく藍をコンセプトにしたジンを開発中で、今秋の販売を予定する。