繊維ニュース

社名ブランドに手応え

2025年08月07日 (木曜日)

 東京ソワールは年間を通して着用できる喪服・礼服の通年商品「うすかるフォーマル」を開発した。26春夏シーズンに投入し、ブランド横断型の企画として店頭で訴求する。フォーマル専業の強みを生かし、セレモニーでの着用シーンを考慮した仕様になっている。

 ワンピースやジャケットを組み合わせたアンサンブルを軸に、温度調節がしやすいスタイリングを提案。堅いイメージのブラックフォーマルウエアにおいて、清涼感や軽量素材の採用、家庭洗濯ができる機能性も付与した。

 顧客の要望もあり、商品化を進めた。汎用(はんよう)性を意識し、喪服・礼服で着用できるデザインに仕立てている。同社では「一般服と同じく、残暑を見越した企画になる。フォーマルウエアも気候変動の影響を受けている」(マーケティング室・広報担当)と説明。売り場での検証を行い、企画をアップデートさせる。

 今秋に投入する百貨店、量販店など販路横断型の婦人用ブラックフォーマル「トウキョウソワール」については展開型数を増やす。デビューはスタンダードな計3型を用意するが、26春夏は2倍になる見通し。

 価格はアンサンブル5万9千円、ワンピース3万6千円、パンツスーツ6万3千円になる。百貨店向けのブラックフォーマルと比較し、やや価格を抑えた。百貨店や量販店に加え、直営店の「フォルムフォルマ」、自社の電子商取引(EC)でも取り扱う。

 スタートは70拠点で販売し、来春は140~180拠点に広げる。同社の戦略ブランドとして、スケールメリットを生かした素材調達も行う。デベロッパーからの反応も良く「(消費者から)フォーマルといえば、東京ソワールというイメージを根付かせたい」とする。

 素材は、帝人フロンティアが開発したブラックフォーマル向けの素材「ブラックオン」を採用。同素材は光沢感に加え、高レベルで濃染性、深色性を備えている。