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山陽染工 中国市場開拓へ

2025年08月08日 (金曜日)

 染色加工の山陽染工(広島県福山市)は、引き続き海外展の出展などを通じ、海外販路の開拓を推進する。

 これまでは欧州向けがメインだったが、今年は中国・上海で来月開催される生地展示会、「インターテキスタイル上海」への出展を足掛かりに、中国市場の販路開拓も強化する。加工においては、協力工場との連携などにも力を入れながら、独自の加工の開発にも注力する。

 これまでに、イタリアの服地見本市、「ミラノ・ウニカ」へ継続出展するなど、イタリアやフランスといった欧州での開拓を進めてきた。海外販売においては、「実績はまだまだだが、順調に売り上げを伸ばしてきている」(戸板一平常務)と言う。

 今年は、9月2~4日に開かれるインターテキスタイル上海へ出展する。同展への出展は単独では初めて。戸板常務は「中国で販路を持っている商社との協力も含め、中国を中心にアジア向けを伸ばしていきたい」と話す。

 加工の開発にも力を入れている。顔料使いの生地が好評を得ていることから、バリエーションを拡充。このほど開発したのは、リネン100%ツイルに顔料染めをした後、さらに顔料コーティングを施した生地だ。洗い加工を施すことで、コーティングの下の顔料の色が浮き出て、独特の色合いが出る。このほか、濃度を高めた蛍光顔料プリントなどもそろえる。

 開発では他工場とも協力する。同社は、岡山県織物染色工業協同組合による安心、安全な加工ブランド「倉敷染」の参加企業。同じ参加企業であるセイショク(岡山県倉敷市)や堀江染工(同)などと連携した加工の開発も進めており、受注に結び付いてきた。

 設備投資も行う。タンブラーを4台導入予定で、風合い加工といったカジュアル向けの加工開発に生かす。

新製品ブランド拡販へ

 山陽染工は、昨年立ち上げた新しい製品ブランドの拡販を目指す。

 ジェンダーレスデザインで、生地に焦点を当てたブランドとなる。卸売りをベースに展開を始め、卸先は東京や大阪、沖縄など十数件に広がった。商品では、草花などのモチーフを墨やインディゴでプリントしたシャツやパーカなどが好評を得る。

 今後は「大手の取引先を開拓する」(戸板常務)考え。その一環として、9月3、4日に国立代々木競技場(東京都渋谷区)で開かれる「トラノイ・トーキョー」に出展する。

 盆明けから9月上旬をめどに、通販サイトも開設する。ショップを開くことも視野にあり、福山市や、同社の縫製アトリエのある広島県尾道市への出店を検討している。