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豊島国際〈上海〉/華南での生地販売伸ばす/広州事務所を支店に格上げ

2025年08月15日 (金曜日)

 【上海支局】豊島国際〈上海〉が、広州事務所を分公司(支店)に格上げする。現地採用の社員を増やし、華南エリアでの生地販売の拡大に弾みをつけるのが狙い。華南エリアでの売り上げは、生地内販の売り上げ全体の半分を占める。

 華南エリアでの生地の顧客開拓を加速するため、2022年に広州事務所を新設した。その成果で、同エリアでの現在の売り上げは、23年に比べ3倍以上に拡大している。「深センのアパレル卸売市場に出店するブランドや、広州のメンズブランド向けを順調に伸ばしている」と、濱野貴志董事長は話す。

 この販売拡大に弾みをつけるため、広州事務所を支店にする。これまで同事務所には、上海から派遣したナショナルスタッフ2人が常駐していたが、支店にすることで現地の人材を採用しやすくなる。「現地採用を増やし、新規顧客の開拓を強化する」(濱野董事長)と言う。

 同社の25年1~6月業績は、ほぼ前年同期並みだった。地場と日系スポーツブランド向けの生地一貫の製品ODMと、日本のユニフォーム向けの生地販売が好調。日本本社から受託する雑貨の取り扱いも拡大した。専門のQC(品質管理)を採用したことが功を奏した。