トラックをデニムで装飾
2025年08月18日 (月曜日)

縫製の青木被服(岡山県井原市)はこのほど、「ボルボ・トラック」の正規ディーラーであるキャリオン(同倉敷市)と協業し、内外装をデニムやレザーで装飾したコンセプトトラックを製作した。クラボウグループの複合観光施設、倉敷アイビースクエア(同)内で披露しており、26日まで同施設の正面玄関に飾られる。
青木被服の青木俊樹専務が監修した。ボルボ・トラックの「FHグローブトロッター」の外装に、黒さの際立ったブラックデニムとマットな色合いのブラックデニムを重ねて縫い合わせ、刺しゅうなどによってダメージを加えた生地を付与。加工によって上側のデニムが破れ、下側のデニムの色が浮かび上がるデザインで、強固な岩肌を再現した。内装には銀糸使いのシルバーデニムや、藍色の箔(はく)を施した豚革を使い、高級感を演出した。
トラックの名前は「ブルーブラッド」。ボルボのコーポレートカラーが青であることや、キャリオンの應本一樹社長がスウェーデンのボルボ社で現地スタッフから「われわれには青い血が流れている」との話を聞いたことにちなむ。
キャリオンがボルボ・トラックのドライバーに岡山県のことを伝えたいとの思いから、「岡山と言えばデニム」(應本社長)として、青木被服に相談。約1年をかけて完成させた。今回の反響を見ながら、将来的には受注販売も視野に入れる。應本社長は「岡山や倉敷、井原のことを知ってもらう機会になれば」と話す。
青木被服では以前、ミニクーパーの正規代理店であるアルコン岡山(岡山市)と協業し、デニムを用いたコンセプトカーをプロデュースしている。青木専務は「ミニクーパーでの経験を生かし、素材の選定などでうまく整理できた」と制作について振り返り、「ようやく披露でき、感慨深い」と語った。