未来を照らす若人たち 今春入社した若手の思い 第2回/ロイネ 受渡・貿易部受渡課 アウター第3課担当 吉田 美有 さん/得意の中国語生かしたい

2025年08月19日 (火曜日)

 「留学生活をやり切った自信が私の基盤となっています」と話すのは、4月に新卒でロイネに入社した吉田美有さん(23)。大学時代の台湾留学で習得した中国語を、仕事に生かす日を心待ちにしている。

 ロイネは、伊藤忠商事繊維カンパニーのアパレル分野の中核的事業会社で、インナーの製造販売などを手掛ける。2026年1月には創業110周年を迎える。

 吉田さんが同社を志望したのは「服が好き」という理由からだが、〝好き〟という気持ちを起点とした方向付けがなされていることを明確に説明する。「服は着るだけで自信を持てたり、相手に敬意を表すことができます。そんな服を、企画から一貫して作り上げるロイネの事業内容に魅力を感じました」

 求める人物像に行動力を挙げていた点にも共感したと言う。自身も積極的に行動を起こすことによって、可能性を切り開いてきたからだ。

 大学に入学した20年に新型コロナウイルス禍が発生した。行動が制限され先が見通せない中、高校時代から関心を抱いていた語学留学に活路を見いだす。留学先には、いち早くコロナ対策で成果を上げていた台湾を選んだ。

 在学中に二度にわたって留学生活を送った。「2回目の留学では、クラスに日本人が私しかいない環境に身を置きました。ひたすら勉強に打ち込んだので、留学をやり切った達成感を得ました」

 吉田さんは現在、営業担当から回される商取引や生産の受発注に関する書類の内容をチェックし、必要に応じて記載事項を社内システムに入力する業務に就いている。入力した情報は、経理を含む管理部門に受け渡す。

 同社の方針で、モノ・カネの流れを理解するため、入社1年目の社員をこの業務に配置するという。吉田さんは手痛い入力ミスも経験したが、「後工程を考えながらの業務にやりがいを感じます」と前向きに取り組んでいる。

 若手社員を対象にした、中国・青島の生産拠点である縫製工場での実地研修が今月下旬に迫っている。「将来は中国のブランドを扱ってみたい」と希望を抱く吉田さんにとって、中国の生産現場を知るまたとない機会となる。

 「希望をかなえるためには『吉田に任せて大丈夫』と信頼される存在にならなければいけません。私が手掛けることで、仕事に価値が生まれるように早くなりたい」と意欲を高めている。