特集 スクールスポーツウエア(4)/スクールスポーツ事業 各社取り組み/デザインや機能性を追求

2025年08月20日 (水曜日)

〈明石スクールユニフォームカンパニー/新ブランドがけん引/今春に約50校が採用〉

 明石スクールユニフォームカンパニーは、新規校の獲得や価格改定の効果などもあり、今春の入学商戦ではスクールスポーツ分野で、昨年よりも売り上げが伸びた。

 けん引したのは、新ブランドの「FEEL/D.」(フィール/ディー)だ。初年度となった今春の入学商戦では約50校に採用された。

 防風機能を持つ生地をメインに、通気性が必要な部分にはメッシュ生地を採用するなど、複数の素材を採用する点や、立体裁断によるパターン設計といった機能性が受け入れられたとみる。中新慎司営業企画本部営業二部長兼スポーツ営業課兼AC営業課長は「手応えを感じた」と話す。

 ライセンスブランドの「デサント」も昨年並みの新規校を獲得し、採用校は累計で2300校超となった。カジュアルテイストなデザインの自社ブランド、「アスリッシュ」は、オプションアイテムとしての採用も増えている。

 リブランディングした、定番自社ブランドの「ヨットスポーツ」はカラーに淡い色合いを取り入れるほか、ボーダー柄のTシャツなど、「チャレンジングな製品」をそろえる。「急加速的ではないが、徐々に採用が増えている」

 今春の入学商戦では納品もスムーズに行えた。価格改定も早めに着手していたことから「ほぼ全て完了した」とする。

 今後は引き続きフィール/ディーの拡販に注力する。新商品の拡充も進めながら、来春に向けても今春以上の新規獲得数を目指す。デサントやアスリッシュでも新モデルの開発が視野にあり、学校の要望に応じながら提案を行う。近年、夏季に猛暑が続く中、ニーズに合った開発も進める。

〈菅公学生服調査/体操服に求めることは?/機能性からデザイン性まで〉

 菅公学生服はこのほど、小学生、中学生、高校生の保護者2400人を対象に、ジャージーやハーフパンツ、半袖シャツといった体操服に求めることについて調査した。

 まず、体育の授業以外に体操服を着用する機会について聞いたところ、「クラブ・部活動」「課外学習・遠足」「学校内での授業(校内着として)」「修学旅行(宿泊施設などでの部屋着を含む)」「掃除・奉仕活動」などが挙げられ、学校活動の幅広いシーンで着用されていることがうかがえた。また、中学生は小学生、高校生に比べて体操服を着用する機会が多く、登下校といった通学時の着用も3割程度見られた。

 体操服で気になることについては、「着心地・肌触り」「動きやすさ」「見た目(デザイン・色・シルエット)」「汗(汗染み・汗でべたつく・汗の臭い・汗による蒸れ)」という回答が多かった。さまざまなシーンで着用することが多いため、機能性に加え、日常着としての快適性やデザイン性、イージーケア性などが求められていることが分かった。

 高校生の保護者は「見た目(デザイン・色・シルエット)」という回答が小、中学生の保護者に比べて多く、小学生の保護者は「冬の寒さ」や「汚れが付きやすい・目立つ」が中学、高校生に比べて多い傾向にあった。

 体操服で重視することで最も多かったのは「洗濯・お手入れのしやすさ」で、小学生50・4%、中学生60・8%、高校生57・4%と半数以上を占めた。このほか「吸汗・速乾性」「着心地・肌触り」「丈夫さ・耐久性」などが重視されることが分かった。