太陽工業/導電性フレコンバッグ開発/微粉体用で繰り返し利用可能
2025年08月26日 (火曜日)
膜製品・膜構造物大手の太陽工業(大阪市淀川区)はこのほど、ランニングタイプの導電性フレキシブルコンテナバッグ「導電EVAタイコン」を開発し、8月から販売を開始した。微粉体の輸送に繰り返し利用できる。
導電性フレコンバッグは、トナーバインダーや小麦粉など微粉体の輸送に使用する物流資材。微粉体の輸送は粉じん爆発を防止するために発生した静電気を速やかに除電する機能が必要となる。
導電EVAタイコンは、バッグ内部をカーボン含有ポリエチレン(EVA)でラミネートすることで速やかに静電気を除電する構造。微粉体を充填(じゅうてん)・排出する際にはバッグに装備するアース端子にアース線を接続することで静電気の漏洩を防ぐ。
従来、微粉体の輸送には数回だけ使用できるクロスタイプと呼ばれるバッグが多く使われていた。導電EVAタイコンは60回洗浄しても性能が低下せず、繰り返し使用できるランニングタイプとなる。使い捨てではないため環境負荷低減にもつながる。
商品化に向けて同社は昨年から洗浄試験や充填・排出試験、ユーザーによる使用試験を続けてきた。60回の洗浄や充填・排出後の漏洩抵抗値は国内規格と国際規格ともに基準をクリアすることを確認している。
同社は今年7月に三菱ケミカルインフラテック(東京都千代田区)から導電フレコン製品(旧「ダイヤテナーEC」)事業を譲受している。今後は導電EVAタイコンを加えた2製品をランニングタイプ導電性フレコンバッグとして提案・供給する。