村田機械 最新機種「アイコン」尾州で初導入
2025年08月27日 (水曜日)
村田機械は自動ワインダーの最新機種「AIcone」(アイコン)を巻き返し用にも提案する。各産地での人手不足を背景に自動化や高生産性などの面から注目されており、日本では今治に続いて尾州での導入が決まった。
アイコンは、世界での販売が100万錘を超えた「QPRO」(キュープロ)の後継機で、2023年のITMAミラノで発表された。昨夏には加賀工場(石川県加賀市)での生産ラインも整い、高生産性や省エネのほか、アラームが出にくい機種として世界各地での販売が進んでいる。
主力は紡績用だが、巻き返し用として染工場や製織工場などでも導入されている。日本の産地では特に自動化への関心が高く、巻き取りが完了したパッケージを取り上げて次の巻き取りを行う作業を自動化するオートドッファー機能が注目されている。
綿が主力の今治タオル産地に続き、ウールの尾州産地での導入も決まった。尾州には来年1月に入る予定で、新たに開発した糸つなぎのノッターを付けての採用となった。ノッターからは撤退していたが、要望を受けて新たに開発した。スプライサーとは異なり結び目ができるが、自動化でのより幅広い糸種への対応が可能となる。
高生産性への注目も高く、古い機械からの更新では作業時間の大幅な短縮につなげる企業も見られる。今治では昨年に染工場で導入されたのに続き、タオルメーカーでの導入も決まっている。