繊維ニュース

エンウィクル/繊維循環の実践見せる/イベント会場で衣料品回収

2025年08月27日 (水曜日)

 繊維製品の廃棄による環境負荷を削減することをテーマに、日本繊維機械学会の繊維リサイクル技術研究会が研究者と学生で組織したプロジェクトチーム「エンウィクル」は、イベント「私たちのSDGs2025」を9月4~6日までの3日間、ブリーゼブリーゼ(大阪市北区)で開催する。学生による繊維アップサイクル製品の紹介などに加え、今回は衣料品回収にも取り組む。

 イベントでは繊維廃材を用いた学生によるアップサイクル製品の展示とファッションショーのほか、特別講演、企業と学生によるトークショー、繊維廃材で楽器制作に取り組む繊維リサイクル技術研究会メンバーによるバンド「FUB」の演奏会などを実施する。

 特別講演には、京都工芸繊維大学の前川善一郎名誉教授、ザ・ウールマーク・カンパニーの西沢智裕氏、茨城大学の長田華子准教授が登壇する。トークショーにはシキボウ、V&Aジャパン、東洋紡せんい、スタイレム瀧定大阪が参加する。

 また、今回は繊維製品のリユース・リサイクル促進と循環型ビジネスモデル構築に取り組む一般社団法人テキスタイルサーキュラーネットワーク(TC―Net)と連携し、使用済み衣料品回収も実施する。事前に大学などに古着回収ボックスを設置し、イベント当日も一般市民からの古着持ち込みを受け付ける。

 回収した古着の譲渡会と併せて、学生によるアップサイクル作品のワークショップ・制作品発表と販売などを行う。残った古着はTC―Netに参加する中古衣料品リユース・リサイクル事業のファイバーシーディーエム(堺市)に引き渡し、再資源化する。

 イベントには大阪樟蔭女子大、関西大、京都光華女子大、京都工芸繊維大、京都女子大、甲南女子大、神戸大、滋賀大、滋賀県立大、四天王寺大短期大学部、成安造形大、立命館大の学生らが参加する。大阪府、大阪市、近畿経済産業局や協同組合関西ファッション連合、日本繊維製品消費科学会、本紙「繊維ニュース」などが後援する。