未来を照らす若人たち~今春入社した若手の思い(8)シキボウ 平松和真さん
2025年08月28日 (木曜日)
「繊維のプロ」目指す
「衣・食・住、人々の生活に関わる仕事がしたい」――平松和真さん(24)は、大学院時代に参加したシキボウのオンライン仕事体験会で、同社が繊維や食品など幅広い分野で社会に貢献していることを知り、強い関心を持った。「仕事を通じて人の暮らしに貢献できること」に魅力を感じ、入社を決めた。
大学で化学を専攻し、大学院の研究室では、血中グルコース濃度を測るセンサーの研究に取り組んだ。「もっと生活に近い場所で人の役に立ちたい」との思いが芽生え、素材や加工を通じて暮らしを支える繊維業界を志すようになった。普段の買い物でも商品の生産背景に目を向けるほど、モノ作りへの関心は強い。
現在は来年3月まで続く研修期間中で、紡績の富山工場(富山市)や、織布・染色加工のシキボウ江南(愛知県江南市)で実習を重ねている。現場では「作業のスピードに圧倒された」と振り返り、先輩の仕事ぶりを見て、「機械の扱いにも精通していて、その手際の良さには尊敬の念しかありません」と話す。
特に紡績工場では仕上げ工程を担当し、「お客さまの手に届く直前の仕事だと思うと、絶対に失敗できない」と強い責任感を持って取り組んだ。研修を終えた後、正式な配属先が決まる予定だ。
将来は研究開発職を志望している。開発課の研修では、大学時代に使っていた分析器具を再び手にし、防汚や撥水(はっすい)、シワ防止といった繊維加工の実習を経験した。加工によって生地の風合いが大きく変わることに驚きを覚えたと言う。「薬品を別のものに変えたり、組み合わせを工夫したりすれば新しい機能が生まれるかもしれない」と、研究への関心がさらに高まった。
入社後の成長を支援する制度にも魅力を感じた。資格取得に対する手当制度など、挑戦を後押しする環境が整っており、「どんどん成長できると思えました」と話す。大学時代には、研究のために危険物取扱者の資格も取得している。
最終面接では趣味のコーヒーの話で緊張がほぐれたと振り返る。「人の気持ちに寄り添ってくれる雰囲気を感じました」。将来は「繊維のことなら何でも知っているプロ」になるのが夢。「先輩方のように何を聞かれても答えられる、信頼される技術者になりたい」