特集 アパレルパーツ(9)/独自の開発商品が充実/拡販に向けあの手この手/カジテック/旭化成アドバンス/三景

2025年08月29日 (金曜日)

〈カジテック/安全安心なプラホック/ダイヤル式締め具も拡販〉

 カジテックは、主力商品のプラスチックホックを、ベビー服、スポーツウエア、ユニフォーム、ダウンジャケット、介護衣料、カジュアルウエア、雑貨などに向けて販売している。ハトメ、カシメ、金属ホック、テープ、面ファスナーなども取り扱い、総アイテム数は3万5千点に上る。

 同社のプラスチックホックは日本製で、軽くて錆びず、アレルギーにも配慮する。安全性と耐久性にも優れることが評価され、ベビー用品に多く採用されている。

 ダイヤル式シューズなどに使われるダイヤル式締め具「SPIN ON」(スピンオン)の拡販にも力を入れる。

 締め具のベース、ノブ、リール、ワイヤーを製造する韓国のメーカーと、日本国内販売を任される代理店契約を結んだ。契約内容には日本以外への販売も盛り込まれており、輸出拡大も狙う。

 ダイヤル式締め具では米国の某メーカーが高いシェアを誇っているが、同社製のダイヤルはダイヤル表面に同社のロゴを記すのが一般的。カジテックが代理店として販売するダイヤル式締め具はそうした規制がなく、自社のロゴなどを自由に入れられる。

 生産の自動化などによる「圧倒的なコストパフォーマンス」と、稼働検査を手作業で行うことなどによる高品質を実現。定番品は約2週間、別注品は約4週間という短納期も強み。

〈旭化成アドバンス/「ベンベルグ」裏地拡充/日本生産品を海外にも発信〉

 旭化成アドバンスは、昨年10月から旭化成のキュプラ繊維「ベンベルグ」裏地製造販売事業が移管されたことを生かし、商品ラインアップも拡充して積極的な提案に取り組む。国内の産地で製造した高付加価値な裏地を海外市場にも発信する。

 ベンベルグ裏地は、2022年に旭化成のベンベルグ工場(宮崎県延岡市)の火災事故以降、原糸供給が制限されていたことで商品ラインアップも絞り込まれていた。ここに来て工場の復旧が進み、原糸の供給制限も緩和されたことから、シャンブレーなど高付加価値品の生産を再開した。無地も色数を制限していたが、こちらもラインアップを回復した。秋から販売が本格化する。

 事業移管によって胴裏から袖裏、ボトム用裏地まで一体提案できる体制となることを生かし、ウオッシャブルや清涼機能など消費者のニーズをくみ上げた開発にも力を入れる。東京本社(東京都港区)にサンプルアーカイブなどを常備する「ベンベルグミュージアム」も開設した。ここを拠点にアパレルとの共同企画開発も推進する。

 富士吉田産地で生産するジャカード品など“メード・イン・ジャパン”の高付加価値ベンベルグ裏地を中国など海外市場にも発信する。中国に保税倉庫を確保するなど供給体制も整備した。旭化成のベンベルグ事業と補完し合うことでベンベルグ裏地の需要拡大を目指す。

〈三景/栃木工場のキルト加工提案/メーカー機能を付加価値に〉

 三景は「メード・バイ・サンケイ」を掲げ、メーカー機能を持つ〝トータルサポート企業〟という特徴を生かした商品提案を推進する。自社の生産設備を活用し、マーケットインの視点に立って多様なニーズに応えている。

 栃木キルト工場(栃木県佐野市)の技術力・生産力も、付加価値として打ち出す。同工場はキルト機、原反刺しゅう機、ラミネート機といった設備をそろえ、定番の加工をはじめパワーネット加工、収縮加工、中わたなし加工などをこなす。

 提案を強める〝収縮キルト〟は、秋冬物に限らず春夏物についても、キルト機や刺しゅう機を駆使し、表地に表面変化や柄を入れる。

 商品展開では、環境配慮や気候変動に対する社会的意識の高まりへの対応にも力を注ぐ。

 伊藤忠商事のケミカルリサイクルポリエステル「レニュー」を使用し、自社工場で減量加工の裏地「3001RE」を開発した。しなやかなドレープ性のある優しい風合いを訴求する。

 肩パットも消費者ニーズの変化に合わせて品ぞろえを拡充する。アームホールの縫い代がパイピング仕様でも、厚みなく肩先をすっきりと仕上げることができるウオッシャブル製品を新たに提案する。超軽量ジャケットなどへの採用を想定している。