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フロイデンベルグ・スパンウェブ・ジャパン/新規商材の拡販進む/「ドリップストップ」本格販売へ

2025年09月05日 (金曜日)

 フロイデンベルググループの日本法人、フロイデンベルグ・スパンウェブ・ジャパンは主力のポリエステルスパンボンド(SB)不織布に加えて、新規開発商材の拡販を進める。屋根防水材向けポリエステルニードルパンチ不織布「ドリップストップ」も来年には販売が本格化する見通しだ。

 2025年度上半期(1~6月)の販売では、主力のSB不織布がカーペット基布向けで安定している。建材向けも「市況自体は良くないものの、シェアが高まり、販売量が増加した」(城福淳平社長)。ユニチカのSB事業がセーレンに譲渡されたことで、セーレンと競合関係にある旧ユニチカ品のユーザー企業が調達先を切り替える動きがあることが追い風となっているもよう。こうした状況は事業年度を通じて続くとみている。

 こうした中、来期に向けて新規商材の拡販に力を入れる。これまで提案を続けてきたドリップストップは、建材としての販売に必要な不燃材認定が来年夏までには取得できる見通しとなっており、認定取得後は販売の本格化が期待できる。

 3次元構造体「エンカ」も屋根材での販売が始まったが、さらなる用途開発に取り組む。そのために開発人員を増強した。また、フロイデンベルググループのメーラーテクノロジーズが、ターポリンなどコーティングテキスタイル製造販売のハイテックスの中核事業を買収し、メーラーハイテックスとなった。これを受けて、フロイデンベルグ・スパンウェブ・ジャパンとしてもターポリンなどコーティングテキスタイルに関連する開発にも注力する。