クラボウ三備会/働く人に安全と快適を/約80人が親睦深める
2025年09月09日 (火曜日)
クラボウは5日、岡山県と広島県にまたがる三備地区の取引先との懇親会、「第39回三備会」を複合文化施設の倉敷アイビースクエア(岡山県倉敷市)で開いた。岡山や広島のユニフォームメーカーやデニム関連企業、商社などから82人が参加し、親睦を深めた。
冒頭のあいさつに立った西垣伸二社長は、今期(2026年3月期)からスタートさせた3カ年の中期経営計画について説明。原綿を改質した機能綿糸「ネイテック」の新機能を開発し拡販につなげるほか、ユニフォーム分野では暑熱環境下におけるリスク管理システムや、防炎素材の「ブレバノ」「プロバン」、アシストスーツ「CBW」の提案など、「働く人に安全と快適を提供するビジネスへの転換を図っていく」方針を示した。
カジュアル分野ではサステイナブル素材使いの商品展開や、裁断片などを開繊、反毛技術で再資源化する「ループラス」製品の拡販に取り組んでいる点に触れた。
今年の紡績・織布の安城工場(愛知県安城市)の閉鎖について「大変心配をおかけすることになった」と述べた。海外拠点への移管によって対応を強化するとともに、テキスタイルイノベーションセンター(TIC、同)では、ネイテックなどの原料に加え、紡績から織布、加工まで一貫での高機能テキスタイルの開発を強化。TICに新設した生産技術グループで開発製品の技術確立などに取り組む意向を示した。
乾杯のあいさつにはワークウエア製造卸、コーコス信岡(広島県福山市)の信岡映子社長が立った。
懇親会の前には、京都大学名誉教授、京都大学経営管理大学院客員教授の鎌田浩毅氏による「地震と火山の日本に生きる~地球科学からみたリスク・マネジメント~」と題した講演が行われた。