未来を照らす若人たち~今春入社した若手の思い(15)シーユーピー 営業支援部別注提案チーム 赤水瑠菜さん

2025年09月10日 (水曜日)

縁を感じて就職決める

 「子供の頃におばあちゃんと一緒に編み物をしていました」――4月にユニフォーム製造卸のシーユーピー(岡山市)に入社した赤水瑠菜さん(22)は、幼少期の体験から「服作りをしたい」という夢を持ち続けてきた。その夢をかなえるため、岡山南高校(同)服飾デザイン科で学んだ後、中国デザイン専門学校(同)に進学して専門性を高めた。

 就職先に選んだシーユーピーとは、浅からぬ縁がある。シーユーピーは、尾崎商事、現在の菅公学生服の企業ユニフォーム事業部として発足し1997年8月に独立した。赤水さんは、菅公学生服が岡山南高校に供給した学生服を着て青春時代の3年間過ごした。

 菅公学生服は2014年から、岡山南高校の服飾デザイン科が主催する「産学連携実学体験プロジェクト」の連携企業として、協同でキャリア教育を推進してきた。

 赤水さんは在学中の19年、「エコロジー×災害対策」を主題に「環境にやさしい資材で作る災害対策グッズ」の商品を企画した。「地元の有名企業として好感を持っていた」と振り返る。

 中国デザイン専門学校が開いた就職ガイダンスで、シーユーピーの企業説明を聞いた時は、「不思議な縁を感じました」。

 企業説明で見せてもらった別注ユニフォームの提案書は、面白い発想で作られたものだった。水族館で着用するユニフォームの提案書で、「シンプルで格好良いユニフォーム」「切り替えのある一風変わったユニフォーム」「魚をモチーフにしたユニフォーム」の3種。自由な発想で企画したユニフォームを着てもらえる業務内容に魅力を感じた。

 現在は、生地の発注や見本作成用仕様書の準備などに携わる。分かりやすい提案書を作るために活用する、立体的なCG(コンピューターグラフィック)デザインを可能にするアパレル向けの3Dシミュレーションソフト「CLO」も学ぶ。「いつか一人で一つの企業別注案件を企画できるようになりたい」

 「動物が好き」と言う赤水さん。いつか水族館や動物園のユニフォームを企画したいと夢を語る。