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三起商行/「チエコサク」を海外へ重点提案/売り場戦略もアピール

2025年09月12日 (金曜日)

 「ミキハウス」ブランドを展開する三起商行(大阪府八尾市)は、このほど本社で開いた26春夏展で、海外を中心に支持を得ている主力製品ラインの「ゴールドレーベル」のベビー・トドラー向け新作や、再始動から3年目を迎え海外でも好評の「チエコサク」を重点的に打ち出した。

 「ゴールドレーベル」では風合いを重視した海島綿使いの製品が浸透。25春夏は首都圏での期間限定店の出店が奏功し、前年同期比で売り上げが倍増するなど、国内外で販売を大きく伸ばした。

 26春夏に向けては、ガーゼ地のスリーパーやバスタオル、ハンカチのほか、ボディシャツなど肌着類をトドラーにも拡大する。

 リピーター向けには、ベビーカシミア使いの衣料品やイタリアンレザー製のバッグ類を提案し、海島綿以外の需要にも応える。

 「チエコサク」ではウサギのキャラクター「チエコ」の世界観を背景に、ピンク系を中心とした色使いやシルエットで「かわいさ」を強調。国内を中心にコアなファンを得て販売を急増させている。

 まだ展開数は少ないが、海外の売り場でも好評を得ており、独創性を付加価値として強調し、拡販を図る。

 アメリカンカジュアルテイストを打ち出す「ダブルビー」も、日本製ジャカードデニム製品を中心に品ぞろえ。親子企画やインバウンド向け甚兵衛、シューズ類など、店頭の購買動向に合わせた提案を充実させた。

 展示会では製品だけでなく、什器(じゅうき)やフィッティングルームを交えた店舗イメージも提示。国内売り場に向け、インバウンドに多い「シーズン性を問わない一括購入」への対応としてフルラインアップをそろえた店舗デザインを示した。

 また、サイズ・色柄違い製品の要望に即応するためのバックヤード備蓄手法など、実情に即した販売手法を具体的に紹介した。