ごえんぼう
2025年09月18日 (木曜日)
「来年あたりから踊り場を迎えることはほぼ確実」と話すのは、ある繊維企業海外法人社長氏だ▼日本企業各社が改めて海外事業拡大方針を推進する中、地産地消機運の高まりや中国からの生産移管の流れを捉えて業績を伸ばす海外法人は多い。当該法人も近年業績を拡大し続けている。しかしその勢いもそろそろ終わるとの見立てである▼その理由は、競合相手が乱立してきたから。成長市場には多くの企業が参入し、限られた需要を奪い合うために激しい価格競争や顧客獲得競争が繰り広げられる。レッドオーシャンである。「機先を制することができたからここまで伸ばせた」が、「経験則から言っても、いつまでも続くことはない」と冷静だ▼業績拡大にもあぐらをかかず、レッドオーシャン化を見越して種をまいてきた。そしてそれは既に芽を出しつつある。「先を見越して打つべき手を打つ」。事業運営の基本であり最重要事項。