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ダイワボウレーヨン/CO2排出量2.3万トン削減へ/エネルギー供給方式を転換

2025年09月18日 (木曜日)

 ダイワボウレーヨンは、益田工場(島根県益田市)のエネルギー供給方式を刷新する。C重油を燃料とする高圧ボイラーと自家発電設備を廃止し、LNG(液化天然ガス)焚きの貫流ボイラーと外部からの電力調達に切り替える。年間で約2万3千トンのCO2排出量の削減を見込む。

 益田工場では、これまでC重油を燃料とする高圧ボイラーと自家発電設備によって蒸気と電力を供給してきた。近年は燃料価格の高騰、設備の老朽化に伴う保守負担の増加、CO2排出量の多さが課題となっていた。

 今回の刷新により、エネルギーコストの削減に加え、脱炭素評価の向上を通じたESG(環境・社会・企業統治)対応の強化、操業停止リスク・運用負担の軽減といった効果が期待されている。

 この取り組みは、環境省が推進するCO2削減支援制度「SHIFT事業」に採択されており、政府の支援を受けながら持続可能な生産体制への転換を図る。工事期間は今月から27年9月までを予定し、27年10月の稼働開始を目指す。