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帝人ソレイユ/胡蝶蘭を回収・再利用/国内特例子会社初のサービス

2025年09月18日 (木曜日)

 帝人の特例子会社である帝人ソレイユはこのほど、枯れた贈答用胡蝶蘭を回収し、リユース・リサイクルするサービスを開始した。東京都全域、横浜市と川崎市の一部区域を対象にスタートし、1鉢当たり3300円で回収する。同サービスの提供は、国内の特例子会社では初めてとなる。

 胡蝶蘭は、1~3カ月ほどの鑑賞期間を過ぎた後は廃棄されるのが一般的。陶器やプラスチック製の鉢、金属製の支柱、枯れた植物部分など、さまざまなパーツで構成されているため、分別の手間や処分費用がかかるという課題がある。

 帝人ソレイユは、回収した胡蝶蘭を自社農場「ポレポレファーム」で焼却し、その灰を自社農園で野菜栽培用の肥料として活用する。鉢や金属製の支柱などの部品はリユースまたはリサイクルする。運用体制の充実を図り、対象地域の拡大を進める。将来的には全国展開を視野に入れる。

 特例子会社は、企業が障害者雇用を目的に設立する会社のこと。帝人ソレイユは2019年に設立され、現在は41人の障害者が勤務する。オフィスサポート事業や農業事業のほか、20年に胡蝶蘭の生産と販売を開始した。