シキボウベトナム/綿糸の内販、外・外が軌道に/糸・生地ともに品種拡大
2025年09月22日 (月曜日)
シキボウのベトナム法人、シキボウベトナムは、内販事業として引き続き現地での糸・生地販売拡大に取り組む。ユニチカトレーディングからの事業譲受も追い風に、糸・生地の両方で品種も拡大させていく。
同社は昨年から綿糸の備蓄販売を始めるなど内販拡大に力を入れている。精紡交撚糸、強撚糸などの差別化糸を中心に10品番を備蓄し、「まだ数量は少ないが、着実に売れてきている」(藤井靖之社長)。
糸の外・外ビジネス拡大も方針に掲げており、こちらは「欧米向けでバイオーダーの試作依頼が届き始めた」と言う。決まれば大ロットになる。現地の欧米向け縫製工場への営業提案が実りつつある。
また「ベトナムでは希少でニーズも確認できた」とし、綿糸に加えてレーヨンの取り扱いを始める。綿・レーヨン混紡糸をインナー分野などに向けて提案し、商機につなげたい考えだ。
生地販売はこれまで編み地に絞って展開してきたが、ベトナムでは手つかずだった織物の生産・手配・販売を、ユニチカトレーディングからの事業譲受を契機に開始する。
同社は2024年1月、それまでの駐在員事務所を法人化した。現地で生産・手配した「シキボウ品質」の糸、生地、縫製品の販売拡大をミッションとし、現地での展示会出展など積極的な動きを強めている。