モデラート/紳士ライン「ソージュk」始動/デザイナーに森下公則氏起用
2025年09月24日 (水曜日)
消費者に直販するDtoCの婦人服ブランド「ソージュ」を展開するモデラート(東京都渋谷区)は25秋冬から、メンズラインに参入した。「08サーカス」などを手掛ける森下公則氏をデザイナーに迎え、「ソージュk」を立ち上げた。ゆったりとしたサイズ感で全体的な作りは男性用をベースにしているが、男女兼用で着られるデザインだ。
モデラートの市原明日香社長は「ソージュを立ち上げた当初からサイズや年齢、ジェンダーも超えた服を作り、1着の可能性を広げたいと思っていた」と語る。その上で「実はソージュでも男性が着られるアイテムを数点は用意していた」と言い、「今回ソージュkを立ち上げ、本格的に『オールジェンダー』の市場に参入した形になる」と説明する。
分かりやすいサイズ表示の観点などからソージュkはメンズラインとしているが、展開するのは男女兼用の服だと言う。
25秋冬はアウターやシャツ、ニット製品、ボトムスなど約23型をラインアップした。18日からソージュの公式オンラインストア内で販売を始めた。
イチ押しのメルトンのバルマカンコートは、素材とシルエットにこだわった。スーパー140のウールを使い、特殊なパターンによって袖は立体的な前振りに設計。カシミヤ並みの極細繊維で織り上げた生地は、しっとりとした肌触りだ。価格は5万9400円。
ジャケットとシャツの中間のような作りのウールツイルカバーオール(2万9700円)は、肩のラインを自然に落としたシルエットが特徴だ。ジャケットのようにきちんと感を出すことも、シャツのように軽やかに羽織ることもでき、汎用(はんよう)性が高い。同素材のパンツと合わせると、統一感のあるセットアップとして着用できる。
ほかにも、ナイロン素材を使ったワイドシルエットのパラシュートパンツやウール素材で仕立てたスエットなど、幅広くそろえる。
市原社長は「ソージュの女性顧客を経由して、パートナーの男性らにソージュkが広がっていけば」と期待する。「男女兼用で着られる服なので、夫婦や家族でシェアもできる」と話す。
ソージュは2018年にスタート。年齢や季節に左右されにくいデザインの服を公式オンラインストアで販売する。着回しやすいベーシックなデザインや品質の高い生地が支持を得て、働く女性を中心に根強いファンを獲得。急成長しているブランドだ。