ごえんぼう

2025年10月07日 (火曜日)

 初めてのアルバイトは16歳の頃。知り合いの工務店に「若手が辞めて人がいない」と頼まれ、手伝うことに。左官職人の下で助手のような形で働いた▼セメント袋や砂を運ぶのが主な役割。その頃のセメント袋は一つ40㌔で、何袋も運ぶのはきつかったが、いろいろな現場に行けるのが楽しかった。時給は480円だったと記憶する。当時の最低賃金に近い水準だったかもしれない▼最低賃金の改定は毎年10月から各都道府県で順次実施される。今年の全国加重平均額は1121円で、前年と比べて66円上昇した。これまで国は賃上げを企業に求めてきた。その方向性や流れは今後も変わらないと予想される▼賃上げには原資が要る。産地企業の場合、加工料金の上昇が原資になる。官公庁向けの仕事を請け負う企業は少なくないが、加工料金は社会情勢に合っているか。価格適正化は、隗(かい)から始められていると信じて良いのか。