シモムラ 帝人フロンティアDGを譲受
2025年10月09日 (木曜日)
繊維商社のシモムラ(石川県小松市)はこのほど、帝人フロンティアから織布子会社の帝人フロンティアDG(新潟県見附市)の全株式を取得し、子会社とした。従業員はそのまま引き継ぎ、設備にも変更はない。新社名はDGとし、糸の強みを生かした織物展開を強化していく。
製織では、2014年に旧鈴倉インダストリーの原工場を継承して設立したソフィーナ(新潟県長岡市)、23年に旧港屋(同)の織布事業を譲り受けたのに続く新たな拠点となる。DGはレピア織機75台を保有しており、これでシモムラグループの織機台数は約200台(全てレピア織機)になった。
販売面では引き続き帝人フロンティアから受注するとともに、自販も強化していく。撚糸の押水工場(石川県宝達志水町)、ピン仮撚りのフクイセイシ(福井県大野市)、糸染めの園田産業(石川県能美市)などとのグループ連携も強化し、糸の強みを生かした織物展開を拡大していく。
DGは撚糸、ソフィーナは撚糸と仮撚りの設備も保有し、糸加工から織物を手掛けるが、「ソフィーナは撚糸が強く、DGは準備の体制が充実している」(西山成幸社長)など補完し合える関係にあった。DGはメンズやユニフォーム、ソフィーナはレディースが多く、旧港屋の織布事業は先染めの小ロット品を主体とするなど得意とする用途も異なる。
帝人フロンティアDGは旧第一合繊で、18年12月に帝人フロンティアが子会社化した。