シキボウ/“纏う”展で新素材披露/環境配慮や資源循環に焦点
2025年10月09日 (木曜日)
シキボウは10日まで、本社(大阪市中央区)で展示商談会「MATOU―纏う」を開いている。「機能性や環境配慮を“身にまとう”ことで生活に取り入れる」発想の下、自然・快適・清潔をキーワードに四つの新商品を打ち出した。
環境配慮や生分解をテーマとした「自然」分野では、高通気「アゼック」と、高機能繊維の開発・販売を手掛けるV&AJapan(大阪市西区)の生分解性ポリエステル「クラフトエボ・リーテ」との共同企画を初披露した。回収循環型ユニフォーム素材として訴求する。
着心地や機能性を重視した「快適」分野では、二つの新素材を紹介した。特殊な糸使いと編み組織で汗染みを抑える「スエットコントロール」では、ラケットスポーツのパデルのプレイヤーである平レオンオリリアス選手をイメージキャラクターに起用し、スクールやスポーツ、カジュアルメンズ向けに提案する。レディースのカットソーもそろえ、女性層への訴求も狙う。
「汗DRY DEO」は、汗をかいた後に衣類から発生する、着用汗臭の原因となるマイクロコッカス菌の増殖を抑制できる。綿・ポリエステル混生地で実施した抗菌試験で、洗濯10回後も抗菌活性値4・2を記録した。
清潔分野では、特定タンパク質を低減する「ケアウォールエージー」を紹介。「特定タンパク質低減加工SEKマーク」も取得している。
そのほか、ストレッチ加工「パワール」などユニフォーム向け素材や、台湾敷紡の生地ブランド「ニューピスト」、新内外綿の竹、ヨシ、ヘンプ、パイナップル葉から取り出した繊維といった環境配慮素材も展示した。
資源循環の取り組みとして、繊維廃材のアップサイクルシステム「彩生」や、廃棄綿を再利用したバイオマスプラスチック「コットレジン」、繊維廃棄物100%原料のリサイクルポリエステルも紹介された。
会場では、スエットコントロールの汗染み抑制を体感できる実験や、4種類のTシャツの糸使いを当てる「利きT」イベントも行われ、来場者の関心を集めた。
22~24日に、プラザマーム(東京都中央区)でも展示商談会を開く。





