帝人フロンティア/シート中わたでマザーブランド/環境配慮と機能を両立

2025年10月10日 (金曜日)

 帝人フロンティアは、環境配慮と機能性を両立したシート中わたを開発した。「サーモフロント」というマザーブランドを設定し、スポーツ・アウトドアからカジュアル衣料まで幅広い用途に提案する。付加機能ごとにサブブランドを設け、国内外で販売を開始した。

 リサイクルポリエステル繊維「エコペット」を70%以上使用することで環境に配慮した。中空断面短繊維による高い保温性も特徴だ。独自の不織布設計技術とシート加工技術を活用することで、使用する原綿が持つ機能性を最大限に発揮させる。

 第1弾として販売するサブブランドは、「サーモフロント OA」「サーモフロント SL」「サーモフロント BE」の三つ。サーモフロント OAは、中空8フィン断面短繊維「オクタエア」を使用し、かさ高軽量性を付与した。再生ポリエステル使用率は100%。

 サーモフロント SLは、PTT(ポリトリメチレン・テレフタレート)繊維「ソロテックス」と立体三穴中空ポリエステル「エアロカプセル ガンマ エコ」を組み合わせた。ソフトな風合い、形態回復性、保温性、ボリューム感などが特徴となっている。

 サーモフロント BEは、キュプラ繊維「ベンベルグ」とエアロカプセル ガンマ エコを用いている。ベンベルグの吸放湿性によって蒸れ感を軽減する。再生ポリエステルとキュプラ繊維の使用率は97%になる。

 日本と中国で生産を開始し、ベトナムや欧州での生産体制の構築も進める。26秋冬シーズンのアウトドア・スポーツ、カジュアル向けで提案を始める。シリーズで2025年度に30万メートル、28年度に100万メートルの販売を目指す。