ごえんぼう
2025年10月16日 (木曜日)
今年の猛暑・残暑商戦は厳しい結果になった。周到に準備してきた盛夏向けの商品MDも低調に終わった▼ブラウスやカーディガンなどヒットした婦人服もあるが、全体的に動きは鈍い。想定外だったのは、低気温で春物商品が動かなくなったことだ。春物が売り場に滞留し、早い段階からセールにかけるブランドもあった。セールも長期化した▼商品が滞留することで、夏物の投入もやや遅れた。これが猛暑・残暑商戦にも影響を与えている。商品MDの仮説が崩れ、大手アパレルの経営陣は決算説明会で反省の弁を述べた。心苦しいが、脆さを露呈した格好だ▼秋冬商戦がスタートし、今後はアウター、とりわけコートをどう売っていくか。店頭にはショート丈のアウターや機能素材ブルゾン、非ウールの新商品が並んでいる。反転攻勢へ、三陽商会の大江伸治社長は秋冬コートのグレード感を高めて「巻き返す」と語気を強めた。