「ザ・メーカーズ・アパレルショー」 自社工場の訴求目立つ
2025年10月16日 (木曜日)
OEM・ODM専門の展示商談会「第4回ザ・メーカーズ・アパレルショー」が今日16日まで東京都千代田区の東京国際フォーラムで開催されている。中国や東南アジアから92社が集い、幅広い商材を日本市場に提案している。17日には大阪市内で大阪展を開く。
日本の衣料品市場は順風満帆という状況にはないが、米トランプ関税の影響もあり、日本市場向けの強化に注力する中国企業は多い。そうした企業が一堂に会するのが同商談会で、2024年2月の初開催から4回目を数え、来場者からは「日本市場のニーズが分かっている」との声が聞こえた。
特徴的なのは、自社工場を持つ企業の割合が増えたこと。自社工場を持つ出展者は5割を超え、東南アジアやバングラデシュに拠点を持つ企業も少なくない。一貫生産によってコストの追求が可能になるほか、納期や品質面での安心感も顧客に与えられる。
今回が初出展の迪商集団は、婦人のジャケットやワンピースの生産を得意とする。大連に自家工場の大連華盛時装を持つほか、ベトナム、ミャンマー、カンボジアにも拠点がある。ロットや納期、アイテムなど顧客の要望に応じて生産場を使い分けている。
ベビー・子供服を主力とする山東新華綿紡織も今回が初出展。全体の売上高のうち半数を日本向けが占めており、自社の機能を紹介することで拡大を目指す。山東省に加え、カンボジアの自社工場で生産も行っている。バングラデシュでは中国系の協力工場を活用する。
威海チャーミング服飾は、紳士服と婦人服を得意としている。同社は日本向けが100%で、約20年の実績を持つ。中国に月産3万枚規模の自社工場を持ち、「ロットや納期などを考えると中国での生産が良い。東南アジアなどへの進出は考えていない」と強調する。東京都内に日本オフィスがあり、商談も可能だ。
17日の大阪展には61社が出展を予定している。会場は中央区のシティプラザ大阪。