ザ・メーカーズ・アパレルショー 大阪/小口対応や短納期機能PR/対日貿易拡大へ
2025年10月21日 (火曜日)
中国や東南アジアのOEM・ODM企業が対日貿易拡大に向けて開く「ザ・メーカーズ・アパレルショー」の大阪展がシティプラザ大阪(大阪市中央区)で17日、開かれた。15、16日に開かれた東京展に続くもので、移動の慌ただしさにもめげず、61社が対日貿易拡大に向けて商談した。
威海元朝貿易はユニフォームを軸にスポーツウエア、子供服など多様な衣料品を生産する。山東省威海市に本社を置き、中国国内では協力工場に発注し、2019年にはミャンマーに従業員600人、月産30万枚の工場を建てた。20年に及ぶ対日貿易実績や小口対応力、価格対応力などを強みに新規顧客開拓を狙った。
天津新鋭上達服飾は10年以上にわたり、日本向けのユニフォームを生産している。ワークウエアやブルゾン、ポロシャツなど幅広い製品を手掛け、特にスラックスを得意とする。中国国内の協力工場で生産し、小ロットにも柔軟に対応。枚数や縫製時間に応じて最適な価格を提示できる体制を整えている。画像からパターンを起こす企画力も生かし、提案型のモノ作りを訴求した。
展示会パンフレットには「小ロット対応」という分類も設けられた。青島帝欧国際貿易はその一社。縫製アイテムはメンズやレディース、子供服など多岐にわたり、丸編み地が多いが、織物も取り扱う。販路は対日が100%で、20年の実績がある。中国国内に出資工場3軒のほか、提携工場二十数軒を持つ。商量は新型コロナウイルス禍前がピークで、今もコロナ禍前の水準には戻っていないと言う。小口化も顕著で、一回の注文量は往時の半分ほどになっている。「厳しいが、対応していく」とし、ミニマムロット200枚からの小口対応力を備えつつ、「納期やコスト競争力にも自信がある」として商談を進めた。
〈ASEAN縫製も充実〉
ASEAN縫製を中心に展開する企業も多数出展した。青島雲洋服装は、丸編み地の縫製を主力に手掛け、スポーツウエアや子供服など幅広いアイテムを展開している。中国のほか、ミャンマーやベトナムにも縫製工場を持ち、グループ内に紡績や丸編みの工場も構える。
販路は日本と韓国が中心で、糸や生地を備蓄しながら生産するため、コスト対応力に優れる。「紡績糸や丸編み地から開発できることも強み」とし、素材段階からの提案力を前面に打ち出した。
次回は東京展が26年3月10、11日、東京国際フォーラム(東京都千代田区)、大阪展が同12、13日、マイドームおおさか(大阪市中央区)。