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TITASの日系出展者/北陸企業が差別化提案/副資材や機械も出展

2025年10月22日 (水曜日)

 【台北=岩下祐一】14~16日に台湾・台北市において開かれた「第29回台北紡織展」(TITAS)では、北陸産地のメーカー各社が差別化素材の提案に取り組んだ。YKKや島田商事、村田機械も、新規顧客の開拓や既存顧客との商談に精を出した。

 北陸の素材メーカー3社は、素材展「北陸ヤーンフェア」とTITASの交流促進の一環で、昨年に続く2回目の出展となった。

 糸商社のシモムラは、日本独自のピン仮撚り加工と、非フッ素系撥水(はっすい)加工を施した糸の二つを訴求した。出展ブースでアピールするだけでなく、ニッターや靴下メーカーなどの地場出展者への売り込みにも取り組んだ。

 産元商社の前多は、スポーツ・アウトドアウエアに求められる透湿や通気、撥水などの機能加工を施した織物を充実させた。

 福井経編興業は、ファッションからスポーツ、ユニフォームまで幅広いトリコット素材を訴求した。多くの来場者でにぎわった。

 YKKは、台湾・桃園工場で生産するスライダーや、各国製のファスナーを訴求した。

 島田商事は、香港法人とベトナム法人のスタッフがブースに立ち、ベトナムなどで生産するスポーツ・アウトドア向けのボタンやホック、テープ類などをアピールした。

 村田機械は、渦流精紡機「ボルテックス」などをパネルで紹介。既存顧客である地場紡績企業との商談に取り組んだ。