東レと現代自動車G 次世代モビリティーで新枠組み
2025年10月28日 (火曜日)
東レと韓国の自動車大手である現代自動車グループは24日、「戦略的共同開発契約」(SJDA)を結んだ。現代が車両設計や材料・部品の適合性検証・性能評価を担い、東レグループが炭素繊維を中心とした中間基材・成形品開発を担当する。先進複合材料分野での差別化によって次世代モビリティー産業の新たな枠組みの創出を目指す。
SJDAは、両社が2024年4月に結んだ「戦略的パートナーシップ契約」を基にしたもの。両社の協力関係をさらに強化し、高性能車両や月面探査ローバー、ロボットなどを含む先進モビリティー技術の共同開発を推進する。
東レグループからは、共同開発連携窓口を担う東レのほか、韓国子会社のトーレ・アドバンスド・マテリアルズ・コリア(TAK)、米国子会社のトーレ・アドバンスド・コンポジット(TAC)、欧州子会社のユーロ・アドバンスド・カーボン・ファイバー・コンポジット(EACC)が参加し、炭素繊維を中心とした中間基材と成形品の開発を担当する。
今回の連携に関して、東レの複合材料事業本部の寺田幹コンポジット部門長は「研究開発から量産化まで全過程で緊密に協力し、グローバル市場での競争力を強化していく」と話す。現代自動車グループのキム・フンス副社長兼グローバル戦略オフィス本部長も「この度の締結は、協業における重要な節目になる。研究開発から商業化に至る全プロセスで緊密に連携し、市場ニーズに対応できる体制を強化する」と話す。





