AFF大阪レビュー~日本の要望に応える(中)
2025年10月29日 (水曜日)
独自の機能で対日拡大
今回のAFF・大阪の客足について出展者からは、「やや少なかった」との声が多く聞かれたが、逆に「過去最多だった」というブースもあり、来場者の数については明暗が分かれた。
製品OEM・ODMの嘉興好友時装(グッドフレンズ)はこの3年間で東京、大阪のAFFに10回ほど出展してきた。「毎回新規契約に至っている」と対日拡大が著しい。
自社工場を1軒保有し、協力工場も加えて主に婦人服を縫製する。紳士服の受注にも意欲的な姿勢を見せる。対日が20%で他は欧米向けや国内向け。
得意とするのは、織物とニットなど異なる生地をミシンで組み合わせる「ドッキング」。対日拡大にもこの技術が貢献していると言う。
今回展については「やや来場バイヤーが少なかった」が、新たな出会いも複数あり、「今回も新規取引につながりそう」と手応えを得た。
南通峰田服装は、日本向けに製品OEM・ODMを展開している。中国と日本に縫製工場を構え、中国国内の3工場では月産4~5万枚を生産する。
生産アイテムはスーツやコート、シャツ、食品白衣、防塵(ぼうじん)服など多岐にわたる。最新のCADシステムを導入し、パターンから縫製仕様書までを一貫して対応できる体制を構築。サンプル作成専任のスタッフも配置し、設計段階から対応力を高めている。
2024年には「日本向けサービスの強化」を目的に、香川県さぬき市に峰田ソーイングを設立した。現在は少人数だが、縫製工程に必要な設備が充実しており、今後は人員拡充を予定する。今回展では「日本にも工場を持ち、細かな要望に対応できる」強みを訴求した。
青島迪宝誠貿易は、1998年設立の縫製メーカー。中国とバングラデシュに工場を持ち、スラックスやカーゴパンツなどパンツ類を中心に手掛ける。スラックスは年間80万枚、シャツは年間40万枚生産できる。
主力アイテムはワークウエアで、厚地のセットアップや薄地のポリエステル長繊維の撥水(はっすい)機能付きアウターなど、幅広い製品に対応している。
日本向けは昨年始まったばかりだが、既に量販店やワークウエアメーカーとの取引が進み、品質力と二つの拠点での安定した生産体制が評価されていると言う。「日本市場をさらに開拓したい」と意気込む。





