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タカヤ商事・ワークウェア事業/基本のワークウエア伸ばす/上半期は増収に

2025年10月30日 (木曜日)

 タカヤ商事(広島県福山市)は上半期(2025年3~8月)、ワークウェア事業で前年同期比2~3%の増収を確保した。ユニフォーム業界内では猛暑の影響で電動ファン(EF)付きウエアの需要が高まるが、「基本のワークウエアを伸ばせた」(谷口太志常務ワークウェア・OEM事業部長)ことが奏功した。

 主力ブランドの「タカヤワークウェア」(TW)、「グランシスコ」を軸にモデルチェンジ、別注案件含めて受注が堅調だった。今夏は猛暑に加え、6月に施行された改正労働安全衛生規則で事業者に対し熱中症対策が義務付けられたことも追い風となり、EFウエアのニーズが高まった。同社も「(EFウエアを)大きく売るやり方は取っていないが、そこそこ売り上げが取れた」。

 下半期に入っては、9月に売り上げが前年同月に比べ4~5%増となり出足は上々。谷口常務は「11月に大きく落とさなければ通期で増収は確保できそう」と話す。

 夏が長期化する中、来夏に向けてはMDを見直す。扱う商品の幅を全体的に広げて訴求する。

 環境配慮型素材を採用したウエアの充実も図っている。東レの植物由来エコ素材「エコディア」の採用のほか、蝶理が取り組む繊維の循環型スキーム「ビーループ」にも参画する。環境配慮型商品は企業納入向けで徐々に採用につながってきた。今後は商品群の充実も図る。