明石スクールユニフォームカンパニー/未来につなぐ制服提案/持続可能な社会見据え
2025年10月30日 (木曜日)
明石スクールユニフォームカンパニーは28、29日、大阪市内で学校制服・体操服の総合展示会を開いた。「みらいのために『MEGURU』」をテーマに、気候・環境の変化や多様化など、時代のニーズに対応し、仲間とのつながりや持続可能な社会を見据えた“これから”の制服を提案した。
学生服地では、RWS(レスポンシブル・ウール・スタンダード)認証のウールを使用した「ソフティエール」や、グラフェン繊維を使った高耐久生地「グラフォース」を紹介した。いずれもストレッチ性やウオッシャブル性など、学生服に必要な機能を備える。
多様性にも配慮し、制服の呼称を従来の「男子・女子」ではなく、「A・B・Cタイプ」など、性別を問わない形を提案。多様な性を理解する環境づくりの必要性を訴えた。CLASS EARTH(クラスアース、東京都中央区)と協業した生物多様性保全がテーマの学生服のほか、防災教育や生徒と一緒に制服を作る取り組みも紹介し、「制服の価値を伝える」(中新慎司営業企画本部営業二部長兼スポーツ営業課兼AC営業課長)提案でニーズを捉える。
体操服では、「ムーブスポーツ」ブランドを初披露し、機能性とロゴデザインによる「格好良さ」を訴求した。2027年春から本格展開を予定する。オリジナルブランド「FEEL/D.」(フィール/ディー)は、新モデルを展示し、複数パーツを使った立体裁断による動きやすさや、私生活でも使えるデザイン性を強調した。
東京展は11月6、7日に秋葉原UDX(東京都千代田区)、名古屋展は12月4、5日にウインクあいち(名古屋市中村区)で開く。
〈学校にサングラス提案/ゾフと協業〉
明石スクールユニフォームカンパニーは、インターメスティックの展開するメガネブランド「ゾフ」と協業し、学校に向けてサングラスの提案を始める。紫外線量の増加で視力低下などが深刻化する中、子供の頃から対策することで、将来的な目の疾患の発症を防ぐ。
WHO(世界保健機関)によると、生涯に浴びる紫外線の半分以上を18歳までに浴びるとされるなど、紫外線への早期対策の重要性が近年高まっている。また、気象庁のデータによると、国内(観測地は茨城県つくば市)の地表に到達する紫外線量も1990年の観測以降、増加している。
紫外線はビタミンDの生成をサポートするなどのメリットがある一方、成人するまでの紫外線のダメージが成人後に白内障といった眼科疾患として現れる可能性が示唆される。そのような中、日差しや紫外線から生徒の目を守ることを目的にサングラスを提案する。
女子聖学院中学校高等学校(東京都北区)が着用試験の後、27日から指定サングラスが着用可能になった。現在も数校がトライアル中で、検討中の学校もある。
明石スクールユニフォームカンパニーの担当者は「オプションとするか、学校として取り入れるかはあるが、今後注目される可能性がある」と説明。インターメスティック制作本部広報PR室の担当者は「どういった形だと生徒が違和感なく着用できるか研究していきたい」と話す。





