中国・繊維アパレル企業の25年1~6月業績 第13回 製品OEM

2025年11月04日 (火曜日)

上位企業の業績が健闘

 製品OEMの2025年1~6月業績は、上位企業の業績が健闘した。日本や欧米の大手ブランドが、発注先を集約していることを反映した。

 国有企業でアパレルなどの貿易と、化学品を手掛ける江蘇国泰(グオタイ)は、売上高が185億元、純利益が5億4468万元で、それぞれ5・4%、10・8%増えた。うち繊維関係の売上高は158億元で、7・9%増加した。

 編み立てから一貫で編み物製衣類を手掛ける申洲国際(シェンジョー)は、売上高が149億元、純利益が31億元で、各15・3%、8・4%増えた。

 主なアイテム別売上高は、スポーツウエアが101億元で、9・9%増えた。カジュアルウエアは、37・4%増の37億元。インナーは9億4千万元で4・1%増加した。

 市場別売上高は、米国が35・8%増の25億元。欧州は30億元で19・9%増加した。日本は18・1%増の24億元。中国内販は36億元で2・1%減った。その他は32億元で18・7%増えた。

 地元メディアによると、4大顧客(ユニクロ、ナイキ、アディダス、プーマ)の収入は売り上げ全体の82・1%を占めた。ユニクロ、ナイキ、アディダス、プーマの各売上高は43億元、34億元、29億元、15億元で、それぞれ27・4%、6・0%、28・2%、14・7%増加した。

 伊藤忠商事グループが出資する盛泰(サンライズ)は、売上高が17億元で6・1%減ったものの、純利益は3120万元で21・4%増えた。

 レッグウエアとスポーツウエアを手掛ける健盛(ジャサン)は、売上高が11億元で0・1%増えた半面、純利益は1億4173万元で14・4%減った。

 日本や欧米のメガSPA向けを手掛ける晶苑国際(クリスタル)は、売上高が12億㌦、純利益が9868万㌦で、各12・4%、16・8%増えた。大手顧客からの受注が集中し、24年から受注超過が続いている。ジーンズ分野など一部カテゴリーが依然として好調で、特に米国向けが健闘している。

 聯泰(ルエンタイ)は、売上高が2億9582万㌦で2・9%減ったが、純利益が37万㌦で前年同期の赤字(純損失972万㌦)から黒字に転換した。

 利華(レバースタイル)は、売上高が9140万㌦で4・1%減ったものの、純利益は537万㌦で24・3%増えた。

(上海支局)