台湾・大宇/タイヤル族織物文化を発信/6日から「パンテキ大阪」で
2025年11月04日 (火曜日)
【台北=岩下祐一】台湾でポリエステルの仮撚り加工糸(DTY)から織物まで一貫生産する大宇(ユニバーサル)は、6、7日の2日間、大阪市で開かれる素材・製品展「パンテキスタイル大阪2025」で、台湾の先住民族、タイヤル族の織物文化を発信する。数千年の歴史を持つタイヤル族の織物を、現代の生地開発に融合するプロジェクトを推進中で、その世界観を披露する。
この織物は、同社によると本邦初公開。タイヤル族は、台湾の先住民族の中で最も精巧な織技を持つと言われる。3代にわたり受け継がれる女性の伝統衣装に使われる織物を展示する。
同社は現在、タイヤル族の織物のデザインパターンなどと、現代の織技をミックスした織物を開発中で、来年の完成を予定している。日本と英国市場に向けて売り込む計画を持つ。
今回展ではこのほか、得意のウール調織物の新作を訴求する。特殊なブラッシュ加工を施したポリエステル織物は蓄熱保温素材で、軽量かつストレッチ性やイージーケア性を持つことをアピール。導電糸を使い除電性を高めた素材は、スーツやユニフォーム向けに提案する。ナノ炭素材料「グラフェン」の採用により、血液循環促進、保温、抗菌・除菌などの機能を高めた。
紡毛織物のモッサ調の織物や、東洋紡と共同開発したナイロンとPLA(ポリ乳酸)を組み合わせたメッシュ素材なども披露する。





