経産省産構審/繊維製品再生“道半ば”/繊維産業小委で議論
2025年11月05日 (水曜日)
経済産業省の産業構造審議会(経産相の諮問機関)は4日、第15回繊維産業小委員会(委員長・奥山雅之明治大学政治経済学部教授)を開き、衣料品の廃棄削減と資源循環に向けた官民の取り組みを加速させるための方策について議論した。
今回は、2024年6月に策定した「繊維製品の資源循環ロードマップ」で掲げた30年の目標値に対し、現状の回収量やリサイクル処理量では達成困難な「道半ば」であることを示し、併せて取り組みの加速化が急務との課題を共有した。
欧州の環境規制が本格化し、国際競争力の維持が課題となる中、企業の今後の取り組みや、政府による支援のあり方について意見を求めた。バイオものづくり革命推進事業の第3回公募で採択した繊維to繊維の資源循環構築の実現に向けた研究開発・実証に期待する点なども議題に挙げ、回収とリサイクル技術開発に絞った討論を行った。
このほか、各所の取り組みの進捗(しんちょく)について、コンソーシアム・フォー・ファイバー・トゥー・ファイバー、帝人フロンティアが「繊維to繊維資源循環構築を目指して」、一般社団法人ジャパンサステナブルファッションアライアンスは「持続可能なファッション産業の実現に向けて」をテーマに、それぞれ報告と説明を行った。
次回は12月に開催予定で、環境配慮設計や情報開示、その他資源循環に関する取り組みについて議論予定。





