初のサステ見本帳 ロゴの商標取得も/新内外綿

2025年11月13日 (木曜日)

 綿紡績の新内外綿(大阪市中央区)はこのほど、環境に配慮した紡績糸を集めた見本帳の展開を始めた。サステイナブル素材に特化した見本帳の製作は今回が初めてで、糸の特徴を訴求し、提案力の強化につなげる。

 見本帳には、高いトレーサビリティーを持つトルコ産オーガニック綿糸「エーゲ海オーガニック」や、パイナップルの葉を活用した「パイナップルヤーン」を収録。竹や葦(ヨシ)、ヘンプなど、持続可能な原料を用いた糸も掲載している。エーゲ海オーガニックとパイナップルヤーンはロゴの商標登録も完了し、ブランドとしての発信も強化する。

 親会社のシキボウと共同開発した素材も充実させた。廃棄されるカキ殻由来の保温機能繊維「シーウール」や、生分解性ポリエステル「ビオグランデ」を使用した糸を掲載し、多角的な環境対応素材を一覧できる構成にした。

 同社は、「GRS」(グローバル・リサイクルド・スタンダード)認証の取得も近く完了する予定だ。今後も環境対応に磨きをかけ、見本帳を活用しながら独自のサステ素材の普及を図る。