ごえんぼう

2025年11月14日 (金曜日)

 近頃よく「アジャイル」という言葉を耳にする。決算会見や新プロジェクト発表の場などで「アジャイル型で進める」といった具合に▼アジャイルとは、ソフトウエア開発における柔軟性と迅速性を重視した手法のこと。2001年の「アジャイル宣言」に端を発する。従来の計画重視型開発に対して、変化への対応や顧客との協調を重視する姿勢を打ち出したものだ。変化が激しい世の中で、ソフトウエアの開発手法から、ビジネス全般や企業文化にも応用されるようになった▼アジャイル型はZ世代の特徴の一つでもあると言う。牛窪恵著『Z世代の頭の中』で分析されていた。コロナ禍で学生生活や社会人生活の始まりを奪われた世代。最初から完璧を目指すより、何事もまず試して、動きながら改善する傾向が強いそうだ。見習いたい▼ただ変化に対応するあまり、長期的な目標を見失う恐れも。変化に踊らされては意味がない。