ごえんぼう
2025年11月17日 (月曜日)
一難去ってまた一難。ようやく問題が片付いたと思えば、次の課題が浮上する。どんな企業でも、人事を巡る悩みは尽きない▼戦国時代も同様だ。織田信長は能力主義を徹底し、組織の機動力を高めたが、厳しい統制が反発を招いた。1578年の荒木村重の謀反はその象徴であり、後の明智光秀の反乱「本能寺の変」にもつながったとの説も。急速な改革は、成果とリスクが常に表裏一体だ▼土佐の長宗我部元親は、「一領具足」と呼ばれる農民兼武士の制度を整え、裾野の広い人材基盤を築いた。身分の壁が低い分、登用の余地も大きく、組織に柔軟性が生まれた。これが後に四国統一目前まで迫る原動力になったともいわれる▼企業も同じである。成長企業は人が辞めても新たな人が入るが、収益の厳しい中小企業ではそうもいかない。時に社内の空気を変え、柔軟な人事の風を吹かせることが、次の成長の糸口になるのかも。





