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帝人/新炭素繊維基材を開発/高い物性と柔軟性両立

2025年11月20日 (木曜日)

 帝人は、高機能繊維の編組技術を持つ米A&P Technology(A&P)と共同で、新たな炭素繊維基材「IMS65  PAEK Bimax」を開発した。高い物性と柔軟性を兼ね備えているため、さまざまな展開が可能としている。

 新製品は、帝人の炭素繊維強化熱可塑性プラスチックのうち、一方向性の炭素繊維プリプレグを用いて、A&Pが組みひも構造に加工した後にシート状にする。一般的に、テープ状の炭素繊維プリプレグをシート化すると素材本来の強度や弾性が低下する傾向にあるが、新製品は高い物性を維持する。

 組みひも構造のシートは多方向への柔軟性があるため、さまざまな方向に曲がっている複雑な立体形状にも対応できる。また、空気の抜けが良いという特徴を持ち、成形工程では、VBO成形法を用いることが可能なため、製造時間の短縮が実現できる。