繊維ニュース

村田機械/加賀工場で初のセミナー/現場見学で理解深める

2025年11月25日 (火曜日)

 村田機械は18日、日本のユーザーを加賀工場(石川県加賀市)に招き、自動ワインダーやエアジェット精紡機「ボルテックス」などを紹介するセミナーを開催した。今年創業90周年を迎えたが、工場に招いてのセミナーは初めて。今後も継続していく考えで、次回は来年春ごろを予定している。

 東日本の紡績を中心に11社・23人が参加した。生産する現場を見てもらいながら、同社製品への理解を深めてもらうのが狙い。当日は、工場見学の後、自動ワインダー「AIcone」(アイコン)やボルテックス「870EX」、「MSS」(ムラテックスマートサポート)、パーツ販売などのセミナーを実施した。

 次回は西日本の紡績を中心に招いて来年春ごろに実施する予定。セミナーの継続開催に加えて、最新の自動ワインダーを導入する産地企業での内覧会なども検討し、日本のユーザーとの関係を深めていく。

 同社は10月の「ITMAアジア+CITME シンガポール2025」でも、「ムラテックライフサイクルサポート」として、機械の導入から保守管理、稼働効率アドバイス、BCP(事業継続計画)対応、機械のアップグレードやレトロフィットまで、深く長い関係を築きながらユーザーをサポートしていく姿勢を改めて打ち出している。

 加賀工場は繊維機械の主力工場で、1973年に操業を開始。「マッハスプライサー」付き自動ワインダーや100万錘超を売り上げた「QPRO」など世界トップシェアを誇る自動ワインダーの歴代機種を生産してきた。2003年には犬山工場(愛知県犬山市)からMVS(ムラタボルテックススピナー)の生産も移管され、現在は自動ワインダー、ボルテックスとも生産する繊維機械の基幹工場になっている。敷地面積は7万9千平方メートル、建屋面積は4万9千平方メートルで、従業員数は524人(11月1日時点)。