繊維ニュース

東洋紡せんい “環境”“上質”を両立

2025年12月01日 (月曜日)

 東洋紡せんいのマテリアル事業部原糸販売グループは、和歌山ニット産地に向けて環境負荷低減と上質・高品位を両立した独自性の強い糸を改めて積極提案する。4~5日に和歌山市で開催される糸展示会「和歌山ヤーン展」(和歌山ニット商工業協同組合主催)にも出展し、産地との関係強化を目指す。

 和歌山ヤーン展には、リサイクル綿糸「さいくるこっと」と、天然繊維と合成繊維の利点を融合した長短複合紡績糸「ネイチャーブリッジマナード」を中心に提案する。いずれも環境負荷低減と、素材としての上質さ・高品位・高品質を両立する糸として注目度が高い。

 さいくるこっとは、新方式の開繊技術によって繊維長を維持した反毛を原料とするため、細番手糸やリサイクル原料100%の紡績が可能。糸表情の品位にも優れる。ネイチャーブリッジマナードは、独自の長短複合紡績糸「マナード」の技術を応用し、シルクや綿とマスバランス方式を含むケミカルリサイクルナイロン繊維「ループロン―C」の複合紡績糸と、リネン、再生ポリエステル繊維の複合紡績糸などをそろえる。

 同社では「和歌山ニット産地は大きく変化している。独自性のあるモノ作りを海外に発信しているニッターも多い」と指摘。これら力のあるニッターに向けて同社の高付加価値な糸を改めて提案し、関係強化を目指す。