ごえんぼう
2025年12月04日 (木曜日)
ファッションを担当する記者にとって悩ましい時代に入った。大手アパレル企業などが事業の多角化を進め、脱アパレルともいえる戦略を推し進める▼日本が人口減少時代に突入し、アパレルに依存するビジネスモデルが限界を迎えた。事業領域を広げるのは当然の流れだが、どこか釈然としない。なぜなら、多くの企業が海外に目を向けていない▼いや、正確には「本気で海外市場に向き合っていない」ということだろう。表向きは海外市場の強化を掲げるが、人材配置や投資のダイナミズムに欠けている。手探りで市場開拓ができるほど海外ビジネスは甘くない▼新型コロナウイルス禍の低迷を経て、大ナタを振るう事業構造改革が完了した。体力回復に向けたリハビリ期間を終え、どう成長戦略を描くか。国内で服飾雑貨やコスメティックを強化するだけでは専業メーカーに勝つことは難しいと思うのは、筆者だけだろうか。





