A+A 2025 “人間第一”を 成長力に -4ー

2025年12月10日 (水曜日)

世界に示せ 日本の技術

 今回のA+A2025には約30社の日本企業が出展。素材、副資材、商社などカテゴリーは広く、電動ファン(EF)付きウエア、アシストスーツ(AS)など独自性の高い商品で存在感を示した。

 カネカは難燃素材「プロテックス」シリーズの最新版「プロテックスF」を前面に出展。難燃性に加え、アンチモンフリーをはじめ世界水準の環境対応品質をアピールした。

 バートル(広島県府中市)と京セラインダストリアルツールズ(同福山市)は、EFウエア「エアークラフト」のバッテリーを30¥文字(U+333E)にした最新シリーズを初披露した。

 東レはマレーシア、タイ、中国の海外グループ企業、さらにトーレ・インターナショナル・ヨーロッパのサンプルをブースに集約。素材のプロモーションにとどまらず、各拠点が誇る生産力と技術力、さらに本社をヘッドクオーターにしたネットワークと総合力を示した。

 東レが素材を提供する空調服(東京都板橋区)のEFウエアの展示コーナーを設け、目を引いていた。

 MNインターファッションは初出展。例年、A+Aには日本本社や欧米、アジアの海外グループ企業から社員が足を運び、会場で商談を行っていた。今回はミーティングプレイスを設け、ビジネスをより効率的に進める狙い。

 「原料から製品まで、最適な組み合わせを提案できる商社としての強みを出したい」(機能資材事業部)と活発な商談を行っていた。

 安全衛生用品のスリーライク(茨城県龍ヶ崎市)は、熱中症対策バンド「Me―MAMORU」(ミマモル)を出展。独自のアルゴリズムで健康上のリスクが高まると着用者にアラームや光、振動で通知する。

 ブースではサンエス(福山市)のEFウエアを紹介。今夏は欧州でも猛暑日が続き、需要を見込む。

 モリトはPOM(ポリアセタール)樹脂からPET素材に切り替え、モノマテリアルに対応した副資材、廃棄漁網からリサイクルしたホックなど、環境配慮型の商材をそろえた。

 島田商事(大阪市中央区)は欧米、中国、アジアのネットワークと、アウトドアやスポーツ分野のノウハウをワーキング分野に応用し提案。欧州向けには島田商事〈香港〉が今年8月にアムステルダム支店を開設、新たな営業拠点として稼働している。