ごえんぼう
2025年12月12日 (金曜日)
今年もあと半月余り。年の瀬の忙しさに流されて注意力が散漫になり、ミスも増えがち。気をつけたい▼ミス(失敗)はない方がいいが、全てが悪ではない。ハーバード・ビジネス・スクールのエイミー・C・エドモンドソン教授は、トヨタ自動車やグーグルなどの事例を通して「失敗できる組織」を提唱する(土方奈美訳『失敗できる組織』)。失敗を類型化し、それぞれの見極め方や対処法なども示した。中でも新たな挑戦によって生じる「賢い失敗」は、変革の原動力になり得ることから《むしろ称(たた)えるべき》と強調する▼個人が失敗を恐れずに発言、挑戦し、フィードバックを受けられる「心理的安全性」の高い組織風土も重視。「早く成功するために早く失敗しよう」と促す経営者も紹介している▼失敗を恐れて挑戦を避けていないか、失敗を一律に非難していないか。成功より失敗の試行錯誤の中で個人も組織も強くなるだろう。





